先日、日本赤十字社の税制上の優遇措置という記事を目にしました。
税制上の優遇措置というのは寄付金控除の事みたいです。
これから寄附金控除を利用しようとしている方の参考となればと思います。
寄附金控除の対象となる団体とは
- 国
- 都道府県・市区町村(ふるさと納税)
- 日本赤十字社
- 社会福祉法人
- 認定NPO法人(“認定”されていないと対象となりません)
- 独立行政法人
- 公益社団法人・公益財団法人 等になります。
寄附金控除を受けれる団体は各都道府県や市区町村により違いがあります
寄附金控除の申請をしたのに受理されなかったという事がない様に事前に控除を受けれる団体か確認してから寄附をするのをお勧めします。
参考までに、宮城県の寄附金控除対象法人の一覧になります。
http://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/662231.pdf
(外部リンク:宮城県ホームページ 平成29年12月末日時点)
こんなにもたくさんの企業が寄附先となっているとは知りませんでした。
寄附金控除の条件とは
気になるのが、寄附をすれば寄附した金額すべてが控除対象となるかというところではないでしょうか。寄付金控除を受けるには下記の条件があります。
- 寄附金額で2000円を超えた部分が控除対象
- 控除の申請は、所得税・個人市県民税(住民税)のどちらか
- 上限額がある (世帯人数や年収等により限度額が変化するので注意が必要です)
- 確定申告が必要 (書類関係は全て保存しておきましょう)
所得税で控除を受ける場合
所得税の控除には所得控除、税額控除の2種類があります。
所得控除は所得金額からの控除、税額控除は所得金額に掛かる税金からの控除となります。
【所得控除での計算】
(その年中に支出した寄附金合計額)-(2千円)=(寄附金控除額)
※控除できる寄附金額は所得金額等の40%が限度です。
【税額控除での計算】
(その年中に支出した寄附金合計額-2千円)×40%=(寄附金控除額)
※政党等寄附金の場合:40%ではなく30%で計算します。
※所得税額の25%及び所得金額の40%が控除限度額ですので注意が必要です。
所得控除と税額控除は自分にとって有益な方を選択可能となっています!!
個人市県民税(住民税)で控除を受ける場合
個人市県民税(住民税)の控除には基本控除(税額控除方式)、特例控除の2種類があります。
特例控除はふるさと納税にのみ適用されます。
【基本控除(税額控除方式)】
(その年中に支出した寄附金合計額-2千円)×10%
※都道府県・市区町村がどちらも条例で指定する団体に寄付した場合です。
(都道府県のみ条例で指定の場合4%、市区町村のみ条例で指定の場合6%になります。)
※平成30年度分以後の個人住民税において、指定都市に住所を有する場合は、都道府県のみ条例で指定の場合2%、市区町村のみ条例で指定の場合8%になります。
(都道府県・市区町村がどちらも条例で指定する寄附金の場合は10%です。)
※所得税額の30%が控除限度額ですので注意が必要です。
【特例控除】
(その年中に支出した寄附金合計額-2千円)×(90%-0~40%(所得税率))
※特例控除額は、ふるさと納税のみに適用されます。
※個人住民税所得割額の20%が控除限度額ですので注意が必要です。
寄附する側は善意からの寄付だと思いますが、寄附金控除を知っていると寄付先も嬉しいし、寄附した側も恩恵を受けて心なしか嬉しい感じがしますね。