生命保険料の控除(年末調整・確定申告)

          

こんにちは。MSJSです。

あと少しで2018年も終わりますね。

年末調整や確定申告の時期が近づいてきました。

今回は年末調整の生命保険料の控除について簡単にお話したいと思います。

生命保険料控除

 

所得税と住民税の負担が軽くなります

払い込んだ保険料に応じて一定の金額が、その年の所得から差し引かれます。

差し引く事で税率を掛ける前の所得が低くなるので、所得税・住民税の負担が軽くなります。

 

check! 住民税は必ず還付される訳ではない

所得税は年間所得が確定される前に、扶養人数・給与所得から大まかな金額を計算して源泉徴収税として前払いされます。

ですが住民税は年間の所得が確定された後に納付が始まるので住民税が還付されるケースはほぼありません。

住民税の還付が発生する場合は年末調整・確定申告後に、

    • 扶養控除の変更 (配偶者特別控除を受けられないと思っていたら、実は配偶者特別控除を受けれた)
    • 医療費控除を申告していなかった

場合があります。

その際は『確定申告後の期限後申告』をし、住民税の還付の申請を行います。

税務署や市町村から連絡は来ないので、自己申告をしなければ還付金は発生しません。

詳細は、下記国税庁ホームページを参照してください。

確定申告を忘れた場合・間違えた場合

 

新制度と旧制度

生命保険料控除制度の改正をうけて生命保険料控除には『新制度』『旧制度』という区分が設けられています。

旧制度

  • 平成23年(2011年)12月31日までに契約した保険。
  • 一般・年金の2つの区分。

新制度

  • 平成24年(2012年)1月1日以降に契約した保険。
  • 一般・介護医療・年金の3つの区分。

※旧制度では、一般に含まれていた 医療保障・がん保障・入院通院を保障する保険は介護医療に分類される事になります。

一般

一般生命保険料。

生存や死亡、高度障害に起因して支払う保険料。

介護医療

介護医療保険料。

入院通院に起因して支払う保険料。

年金 個人年金保険料。

旧制度の期間に契約したのに『新制度』と記載されているのはなぜ?

平成24年1月1日以降に、契約の更新、特約の更新、特約の付加を行うと『新契約』の区分が適用になります。

 

check! 対象にならない保険

満期時に保険金が支払われるタイプの保険で、5年未満で契約終了する保険は投資とみなされるので対象外となります。(貯蓄型の保険)

※詳しくは各保険会社にお問い合わせくださいね。

 

どっちがお得なの?

総合的にみると所得税の控除が2万円増えているので新制度の方がお得です。

所得税

  旧制度 新制度
一般 5万円 4万円
介護医療 4万円
年金 5万円 4万円
合計 10万円 12万円

住民税

  旧制度 新制度
一般 3.5万円 2.8万円
介護医療 2.8万円
年金 3.5万円 2.8万円
合計 7万円 7万円

※新制度で全ての保険料を2.8万円分支払っていた場合、合計すると8.4万円ですが合計で7万円が限度額となります。

 

控除額の計算方法

所得税の計算

年間払込保険料 控除額
25,000円以下 払込保険料全額
25,000円超 50,000円以下 (払込保険料×0.5)+12,500円
50,000円超 100,000円以下 (払込保険料×0.25)+25,000円
100,000円超 一律50,000円

住民税の計算

年間払込保険料 控除額
15,000円以下 払込保険料全額
15,000円超 40,000円以下 (払込保険料×0.5)+7,500円
40,000円超 70,000円以下  (払込保険料×0.25)+17,500円
70,000円超 一律35,000円

所得税の計算

年間払込保険料 控除額
20,000円以下 払込保険料全額
20,000円超 40,000円以下 (払込保険料×0.5)+10,000円
40,000円超 80,000円以下 (払込保険料×0.25)+20,000円
80,000円超 一律40,000円

住民税の計算

年間払込保険料 控除額
12,000円以下 払込保険料全額
12,000円超 32,000円以下 (払込保険料×0.5)+6,000円
32,000円超 56,000円以下 (払込保険料×0.25)+14,000円
56,000円超 一律28,000円

 

新制度と旧制度がある場合はどう計算するの?

新制度と旧制度を併用して申告する事ができます。

ただし、計算式はそれぞれの計算式で計算します。

check! 旧制度のみを記入した方がお得になる場合があります

目安として。。

旧制度の一般生命保険料控除額・個人年金保険控除額の合計年間保険料をそれぞれ計算、選択します。

  • 6万円以上 → 旧制度のみで申告する方がお得です。(控除額は最高5万円)
  • 6万円未満 → 新制度と併用して申告します。(控除額は最高4万円)

 

最高で所得税12万円、住民税7万円の控除が受けれます。

忘れずに申告しましょう!!

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